JBVP一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム
Japanese Board of Veterinary Practitioners

猫の病気耳のけが

耳のけががある場合、激しく頭を振ったり、かいたりすることがあります。または、けがをした方の頭が傾いて下がることもあります。さらに悪臭がしたり、血液や分泌液が出ることもあります。耳のけがや異常の原因としては、植物などの異物が入る、昆虫やダニなどの外部寄生虫が入る、あるいは耳自体の病気で炎症があるということが考えられます。まずけがの場合、出血があったなら、傷の上にきれいなガーゼをあてて圧迫します。その上を包帯で巻きますが、首から耳を被うところまで、あまり強くないように巻きます。これで猫が耳をかいたりするのは防げます。またすぐに病院にゆけない場合や、軽い傷の場合には、患部の毛を刈って、クロールヘキシジンの入った消毒液で洗い、抗生物質の軟膏をつけておけばよいでしょう。異物が入った場合には、それがみえるのなら、そっと取り出してもよいでしょう。ただし異物がみえないなら、綿棒などで奥を探るのはやめてください。さらに押し込んでしまうことにもなります。また虫が入っている様子ならば、懐中電灯で照らすと、光に引きつけられて出てくることもあります。また、痛みが激しい場合には、オリーブオイルを1滴耳の中に入れてもよいでしょう。ただし、深く入っている異物は、必ず病院でとってもらう必要があります。アレルギーや感染で耳がくさい、かゆいというのは慢性的な問題であり、救急処置でできることはありません。必ず病院で診察を受けて、原因に対して治療を受ける必要があります。