JBVP一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム
Japanese Board of Veterinary Practitioners

犬の病気喉頭の病気

喉頭は口の奥の気管の入り口で、食べたものが気管に入らないようにふたができる構造になっていて、また声帯という声を出す構造もある。パグやブルドッグといった短頭犬種では喉頭の構造の異常が起こりやすく、喉頭がつぶれて空気が入らなくなり、息がつまった状態で苦しむことがある。運動に耐えられず、吸気時に呼吸が困難で、呼吸に際してぜいぜい音がしたり、鳴き声が変化する。また、喉頭の完全麻痺が先天的、あるいは後天的に起こる。ボビエードフランダース、シベリアンハスキー、ダルメシアンで先天性の病気が知られている。またより年齢の進んだものでは、後天性に様々な原因で喉頭麻痺が起こる。外科手術などに引き続き、あるいは腫瘍や神経病、重症筋無力症(まれな自己免疫疾患であるが腫瘍に引き続き起こることもある)甲状腺機能低下症でみられる。これら喉頭の疾患は、実際に喉頭をのぞいて診断し、手術で治す必要がある。