JBVP一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム
Japanese Board of Veterinary Practitioners

犬の病気精巣腫瘍

精巣腫瘍は雄の老犬に発生し、精細胞腫、セルトリ細胞腫、間細胞腫の3種類があるが、どれも精巣の腫れとしてみえる。また精巣が体内に停滞する陰睾のものに発生が多い。
精細胞腫は精子を作る精母細胞の腫瘍化したもので、潜在的には悪性であるが(悪性の挙動を示すことはないことはない)通常は去勢により治癒する。セルトリ細胞腫は精母細胞を支持する細胞で雌のホルモンであるエストロジェンを生産する細胞の腫瘍である。したがってエストロジェンが大量に出て、皮膚の変化、乳房が雌のようになる、あるいは骨髄での造血がまったくできなくなるなどの重大な影響が出ることがある。
間細胞腫は雄のホルモンを生産する細胞の腫瘍であるが通常良性であり、去勢で治癒する。