JBVP一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム
Japanese Board of Veterinary Practitioners

犬の病気扁平上皮癌

皮膚や粘膜をつくる扁平上皮の悪性増殖で、太陽光線による障害、あるいは慢性の炎症などが腫瘍化の引き金になると考えられている。老犬に多く、犬の好発部位は肢端、陰嚢、鼻、肢、肛門である。このような部位で、盛り上がるような増殖性の病変またはびらん性病変が作られる。局所での浸潤性は強いため、広範な切除が必要となる。たとえば下顎にできた場合など、下顎骨をとってしまう必要がある。爪床から発生したものを除き、肺などへの遠方転移は比較的少ないので、局所を早期に大きく切り取ることが重要である。