JBVP一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム
Japanese Board of Veterinary Practitioners

猫の病気ツメダニ症

別名、歩くフケ、と呼ばれますが、ネコツメダニという白くて小さいフケの様に見える寄生虫が原因です。無症状のままツメダニを持つ猫もいますが、多くの場合若い猫で病気を起こします。直接接触でダニが移ることも、またノミ、シラミ、ハエがこれを運ぶこともあります。体幹部や背部にフケがみられ、小さな丘疹や痂皮が見られることもあります。またかゆみの程度は様々です。薬浴、イベルメクチン投与などで治療が可能です。人間には感染猫と同居した場合、20-80%で感染がみられるとされています。人間の皮膚には単発、あるいは融合した形で円形のスポットができ、すぐに丘疹や水庖、あるいは膿疱に発展し、かゆみが激しくなります。猫を飼っていて人間にこのような病変がみられたら皮膚科に行くのがよいでしょう。しかしながら猫の治療を行えば、人間の方も自然に治ることが多いようです。