JBVP一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム
Japanese Board of Veterinary Practitioners

猫の病気顔面のかゆみ

顔面から頚にかけて激しいかゆみを伴う病気は、外部寄生虫の耳疥癬、食物アレルギー、あるいはアトピーであることが非常に多く、激しい痒みのため引っかいて細菌の二次感染を引き起こし、アレルギーやダニの病気にはみえないような激しい皮膚病となることがあります。まず皮膚の掻爬や被毛検査、耳の検査などで外部寄生虫を探し、また虫がみられなくても薬の投与やノミ駆除を行う場合もあります。また食物アレルギーの診断には、猫がこれまで食べたことのないと思われる蛋白質を1種類選び、家庭内で調理して3週間ほど与えてみるのがベストです。たとえば魚にアレルギーが疑われたら、ターキーやラムにしてみるのです。ただしこの場合、他には水だけしか与えてはならず、油も使用しなければ、もちろんおやつもいけません。これでかゆみがとまるようなら、また1種類の内容物あるいは市販の療法食を加えて1週間観察し、維持のための食事を探します。