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1.犬用ワクチネーションプロトコール
- すべての犬に生ウイルス混合ワクチンおよび狂犬病不活化ワクチンを接種する.
- レプトスピラ入り混合ワクチンはレプトスピラ感染のリスクのあるものに接種する.
- 接種部位は記録する.
- 狂犬病ワクチンは生後91日齢以降に1回接種し,以降毎年1回接種する.
- 狂犬病ワクチンと混合ワクチンの同時接種は原則として行わない.
- 生ウイルス混合ワクチン初年度接種は,8週,11週,14週齢の3回接種を原則とする.
- 11週,14週の追加接種は,移行抗体による干渉の可能性を考慮して行うものである.
- レプトスピラに対する防御が必要なものでは,8週と11週齡は生ウイルス混合ワクチン,14週齡はレプトスピラ入り混合ワクチン,17週齡にレプトスピラのみの死菌ワクチンを接種する.または,8週齡を生ウイルス混合ワクチン,12週と15週齡をレプトスピラ入り混合ワクチン接種とする.
- それより早く予防が望まれる症例では,たとえば,6週齡から接種するものでは,6週,9週齢を生ウイルス混合ワクチン,13週と16週齢をレプトスピラ入り混合ワクチン接種とする.
- レプトスピラのワクチンは12週齢未満では接種しない.とくに9週齢未満のものや,小型犬では,アナフィラキシーが多いので注意が必要である.
- 1歳齢での再接種は,レプトスピラに対する防御が不要なものでは生ウイルス混合ワクチン,必要なものではレプトスピラ入り混合ワクチン接種とする.
- その後の追加は,原則として3年に1回,生ウイルス混合ワクチンを接種する.
- レプトスピラに対する防御が必要なものでは,レプトスピラのみの死菌ワクチンを1年毎,あるいは山に行く前など,必要に応じて接種する.
- 8週を過ぎて来院したものは,その時にまず接種して,その後は原則として3-4週間隔で14週まで接種する.その場合も1歳齢で再接種する.
- ワクチン未接種で14週齢以降,1歳未満で来院したものは,まず1回接種し,3-4週後にもう1回,さらに1年後に再接種する.
- ワクチン未接種で1歳齢以降に来院したものには,レプトスピラに対する防御が不要なものでは生ウイルス混合ワクチンを1回接種する.レプトスピラに対する防御が必要なものではレプトスピラ入り混合ワクチンを1回接種し,4週後に同じ混合ワクチンまたはレプトスピラのみの死菌ワクチンを追加接種する.
- 初回接種時には身体検査や,必要に応じて糞便検査を行うが,発熱性疾患,ジステンパーやパルボの発症を思わせる症状,消耗性疾患でない限り,できるだけ生ウイルス混合ワクチンの接種は行う.便の中に虫卵が発見された場合も,重大な症状がない限り,接種は可能である.
- ワクチンは原則として健康な犬に接種するが,外科的疾患や,それほど消耗が激しくはない内科的疾患で,入院時などに接種するのは獣医師の判断で行う.
- 必要と判断されたときには,3年未満でも生ウイルス混合ワクチンを再接種することはある.
- 危険と判断された場合など(アレルギーの危険性など),3年以上経過しても再接種を見合わせることがある.
- ダックスフントその他小型犬で,アレルギー疾患が多いものは,できる限りレプトスピラを含まないワクチンを使用し,その使用頻度もできるだけ少なくする.
- しつけはワクチン接種同様に重要なので,ワクチン1-2回接種から1週間以上経過したものでは,同年齢で同条件の犬だけを集めたパピーパーティーに参加させてもよい.その場合,他の犬は入れず,床の消毒など予防措置をとること.
- 注射後の反応として1時間以内に発症するアナフィラキシーショック(血圧低下)の可能性も低いながらあるので,注射後はすぐに帰らないよう注意する.
- その他の反応として,顔が腫れる(血管浮腫),蕁麻疹,発熱,元気消失,注射部位の疼痛や硬結がある.また,ワクチンから1-2カ月で免疫介在性溶血性貧血や免疫介在性血小板減少症が起きることがある.
- いかなるワクチン注射でも,1カ月後に注射部位が腫脹や硬結している場合,慎重な経過観察として,ワクチンの場合は再接種は行わない.
- 腫脹や硬結は2カ月を越えて放置されていることがないように,持続していれば2カ月未満で切除して病理検査を行う.
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2.猫用ワクチネーションプロトコール
- すべての猫に3種混合ワクチンを接種する.接種部位は,肩甲間は禁止.体幹皮筋があり皮膚にゆとりのある部位に接種して記録する.
- 3種混合ワクチンの初年度接種は8週,12週齢を原則とする.その後1歳齢で再接種する.回りに感染源がいるような状況では4週,8週,12週の3回接種も可能.
- 8週を過ぎて1歳未満で来院したものは,原則として3-4週間隔で2回接種とする.その場合1年後に再接種する.
- ワクチン未接種で1歳以降に来院したものは,1回接種し,さらに1年後に再接種する.
- 以降の再接種は原則として3年毎とする.
- 原則として健康な猫に接種するが,外科的疾患や,それほど消耗が激しくはない内科的疾患で,入院時などに接種するのは構わない.
- 必要と判断されたときには3年未満でも再接種することはある.
- 危険と判断された場合など(アレルギーの危険性など),3年経過しても再接種を見合わせることがある.
- 1歳齢までの猫でFeLV感染の危険性のある猫には不活化FeLVワクチンを接種することがある.
- その場合,初年度の接種を3種混合と一緒にしたい場合は,3種とFeLVを同時に接種してはならない.むしろFeLVを含む猫用5種混合ワクチンを,8週,12週,1歳に接種した方がよい.
- FeLVワクチンを別に接種する場合には,3種混合とは1週間以上離して,別の部位に接種する.
- 1歳を越えた動物のFeLVワクチン接種に関しては,感染猫との同居など,リスクが非常に高い場合にのみ考慮する.この場合,FeLVワクチンの追加接種間隔は1年毎である.
- 注射後の反応として,1時間くらいで発症するアナフィラキシーの可能性も低いながらあるので,注射後はすぐに帰らないよう注意する.
- その他の反応として,顔が腫れる(血管浮腫),蕁麻疹,発熱,元気消失,注射部位の疼痛や硬結がある.
- いかなるワクチン,注射でも,1カ月後に注射部位が腫脹や硬結している場合,慎重な経過観察として,ワクチンの場合は再接種は行わない.
- 腫脹や硬結は2カ月を越えて放置されていることがないように,持続していれば2カ月未満で切除して病理検査を行う.
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参考文献
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Mouzin DE, Lorenzen MJ, Haworth JD, King VL. 2004. Duration of serologic response to three viral antigens in cats. JAVMA 224. 61-66.
Mouzin DE, Lorenzen MJ, Haworth JD, King VL. 2004. Duration of serologic response to five viral antigens in dogs. JAVMA 224. 55-60.
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石田卓夫,2004. 犬・猫のワクチネーションプログラムと衛生管理, 清水悠紀臣他編, 動物の感染症, 近代出版.
石田卓夫,2005. 伴侶動物医療現場における犬と猫のウイルス感染症の診断,治療,予防.長谷川篤彦編,犬猫および愛玩小動物のウイルス病,学窓社. |
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